まだパイプたばこを喫始めた頃に一度ラールセンの銘柄を試したことがあります
その頃の印象は、味がない、の一言でした
今思えば、まだまだ喫煙テクニックが未熟で
たばこ本来の味を引き出すことが出来ていなかったのでしょう
それでも、その時の印象はそのまま頭の中に残り
とんと、欲しいとは思いませんでした
知っている人がお気に入りのブランドとかで
気になって購入してみました
通常?の丸缶とは違って、豪華な化粧缶です
いざ缶を開けようと思うと
どこから開けていいのか分かりません
仕方なく引っ張ってみると
簡単に開いてしまいました
缶は封さえしてありません
高級感はありますが、基本ビニールのパックのようです
普通の缶だと開缶した後の気密性はそれほど期待できそうにありませんが
この方式だと、取り敢えずビニールの口さえしっかり閉じておけば
意外と管理は楽かもしれません
もっとも、私は開缶後暫くして少し乾燥気味になったほうが喫いやすくて美味しい
と感じるのですが…
早速開封です
ノリは弱めで簡単に開きます
う~ん、干しぶどうのような甘い香りが広がります
甘さを連想させる良い香りです
加工が施されているとはいえ
たばこの葉って本当に不思議な作物ですよね
中身は、少し粘りのあるブロークンフレイクと言った感じで
ほとんど塊になっています
簡単にほぐれ、程よい塊感があるので詰めるのは楽です
で、暫く喫ってみた印象ですが
最終的には、かなりキツ目のたばこで舌にピリピリとして刺激が残り
深いコクのある、蜂蜜のような甘さはその裏に控えめに隠れていて
なかなかうまく甘みを引き出すことはできませんが
何度かいろいろ試してみて、ゆっくりと舐めるように丁寧に喫うことで
ようやく上手く味わうことが出来るようになりました
始めの内は、昔喫った時と同じく、味がない、と感じたのですが
それは、使ったパイプのカーボンを全部掻き落とした直後だったせいかもしれません
メシャムで吸った印象も同じだったので
パイプを選ぶ、繊細な味付けとも言えるかもしれません
私の場合、味の好みはベタ甘なので
そうでない人なら、ふつうに美味しいと感じるかもしれません
時々出会うこのピリ辛感は、喫煙後も暫くは取れず
私自身は、この感じがあまり好きではないのですが
むしろこの感じを嗜好される方もおられるのでしょう
そういった方には最高の銘柄ではないかと想像できます
甘みを味わいたいばかりに
フィルターは使えても使わずに
喫いおわった後で煙道からチョロっとジュースが滲み出る時が
一番美味しいと感じる喫方なので
条件の違う喫方をされるのであれば
また違った印象になるかもしれません
デンマーク王室御用達の高貴な印象を強く感じる銘柄でした