はじめに

パイプ喫煙には様々なタイプというか考え方があると思います

一概にどれが正しいだとか、正統だとかではなく
それぞれの好みと考え方で色々なやり方や、楽しみ方があるということだと思います

なんだかちょっと偉そうに「初心者パイプ講座」などと書くと
あんた一体どれだけ偉いのよ?と思われてしまいますので
まずはじめに、書いている私自身の喫煙に関する基本的な考え方を正直に紹介をさせて頂きます

読んでみて、違うな、と思えばこの先を読むのをやめられるわけですから
あなたの時間を無駄に費やすこともなくなって、よろしいかと思います 

初めてパイプたばこに手を出したのは30代の終わり頃で
それまでは、ご多分に漏れずシガレット(紙巻たばこ)のヘビースモーカーでした

一日二箱から三箱を肺喫煙で吸ってしまえば、そりゃもう病気にでもなるというモノです

いつも咳をして、タバコを吸うと胸が苦しくなることもしばしばでしたが
それでもタバコ(シガレット)をやめる事ができませんでした

禁煙も試みましたが、一月程度なら出来てもふとしたはずみでまた吸い始め
完全にやめることは出来ませんでした

そこで考えたのが
やめられないなら、いっそ思いきりきついたばこを吸ってやれと思い
パイプに手を出したのです

最初は散々でした

口の中はタバコのきつさと低温やけどでボロボロになり
口の中の皮が一枚めくれた時にはびっくりしました

それでもやめなかったのは
一大決心をして買ったパイプ用のタバコとパイプが勿体なかったからだと思います

あるとき、パイプを銜えたまま喫うともなしに他の何かをしていた時
口の中に何とも言えない甘みと旨味が広がりました

それが生まれてはじめてタバコの味が分かった瞬間だと今でも思っています

それからは、その味を再現することに没頭し
夢中になりました

そして気が付くと十年余

長くやっていればいいというものではありませんが
それなりに喫えるようになったのではないかと
自分では思っています

たばこの味がわかるようになってから思うことは
シガレット(紙巻きタバコ)がいかに体に悪い製品かということでした

本来、たばこは肺喫煙するものではなく
口腔内で味わうものでしたが
大戦時に兵士たちに配給されることを契機としたシガレット(紙巻きタバコ)の普及で
それまで喫煙に縁のなかった人達による、肺喫煙が主流となったことが原因だと思います

肺喫煙をすることでたばこのマイルド化が進み
肺喫煙でしかニコチンを摂取できなくなった体は更なる喫煙を求めるようになります

悪循環ですよね

もちろん、たばこの味わい方を知っている方は
シガレットであっても美味しく味わうことが出来るでしょうが
多くの方は、味よりもニコチンの摂取を求めて吸い続けているのが現状だと思います
(十年前の私のように…)

ですので、世の中からシガレット(紙巻きタバコ)がなくなってくれればいいのに
と心ひそかに思っているほどです

パイプでの喫煙はシガレット(紙巻タバコ)での喫煙に比べるとに比べると
手軽に出来るものではありませんが
パイプ喫煙者の多くはシガレット(紙巻きタバコ)の喫煙者に比べて、たばこの吸えない時間が長くなっても
それほどストレスを感じていないと思います

理由はよく分かりませんが、ニコチンに依存していないからだと思います

お酒も同じで、アルコールに対して依存してしまうとアルコール中毒になりますが
アルコールに依存していなければ、お酒本来の味を楽しむことができます
ニコチンに依存してしまうと、過去の私のような状態になってしまい
タバコの味などわからぬままに、むやみやたらとシガレット(紙巻きタバコ)を喫ってしまうのだと思います

今の私は、たばこがなければないで我慢していられますし
(もちろん欲しいなとは思いますよ)
あれば美味しいなと楽しむことができます

出来るだけ多くの方に、たばこ本来の美味しさを知ってもらい
できれば、シガレット(紙巻きタバコ)への依存をやめて欲しいと願っています

そういう意味で、初心者向けのあまり堅苦しくないパイプたばこの喫煙講座をと考えて
このようなものを書いてみました
 
 
私のパイプ喫煙に対する基本的な姿勢は

  • パイプそのものにはこだわらない
  • できるだけ簡単に(横着とも言えますが)たばこを楽しむ
  • 美味しければやり方にはこだわらない
  •  
    です

     
    ベテランスモーカーの方には「おいおい!」と思われる部分もあろうかと思いますが
    上記の主旨で書かれたものだということでお見逃しくだされば幸いです